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兵法柳生新陰流 [歴史/チャンバラ(日本)]

タイトル    兵法柳生新陰流
作者      五味康祐


(あらすじとデータ)

チャンバラ柳生ものオンリーの短編集。

村越三十郎の鎧・・・家康館に逃げた三成の裏話
兵法流浪・・・石舟斎、五十石の器量
無刀取り・・・無理に取るのでなく斬られないのが無刀取り
新陰崩し・・・熊野の卍族の裔、院内(いんのこ)村
刺客・・・勝って死ぬ刺客を送れと家康
曙に野 は鳴いた・・・密通の最中に隠密に出会ってしまった男と、その仇討ち
火と剣と女と・・・・五箇荘で作る火薬
居斬り・・・・座ってする居合
無明斬り・・・藩公に妻女を召し上げられた昼行灯
秘し刀霞落し・・・尼崎藩の新陰流道場
少年連也と十兵衛・・・天才連也の少年期
柳生連也の伜たち・・・兵法とは畜生道であると至った連也が選んだ三人の養子


(私はこう読んだ)

正直、いまさら柳生か、と思いつつ読んだのですが、
大変面白かったです。
特に、最後の一遍は非常に興味深く読みました。
一種の哲学書かも知れません。

昔の作品にありがちな、
説教臭さのある作品が多かった印象があります。
語彙なんかも、いかにも昔のチャンバラって感じだし。
でも、それが、
なんだか、ちょっと新鮮でした。

ちなみに、五味せんせーは、
どうやら毛深い女性がお好みの模様。
「毛深い」と書かれただけで、
お色気シーン(これも死語だなあ)が、
なにやら、牧歌的に見えるのは、不自然でした。


兵法柳生新陰流 (徳間文庫)

兵法柳生新陰流 (徳間文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1989/09
  • メディア: 文庫



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影法師 [歴史/チャンバラ(日本)]

タイトル    影法師
作者     百田 尚樹


(あらすじとデータ)

小藩御徒組の息子が小藩の家老になった。
そのサクセスストーリーの影には
彼を支えてくれた、竹馬の友の存在があったのだ。


(私はこう読んだ)

本当にこの作者は、
泣かせどころを外さないプロだなあ、と思うのです。
本作も、えげつないくらい、きっちりお涙チョウダイ物です。

愛する人のために命をかける、って話で、
世話物のツボとしては、ズバリど真ん中。

そして、作者得意の組織に生きる個人の存在のはかなさと、
はかなさゆえの意地の物語でもあり。
武士社会の無情と、
武士として生きる切なさを描いた秀作です。


影法師

影法師

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/05/21
  • メディア: 単行本



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天下 [歴史/チャンバラ(日本)]

タイトル    天下
作者     上田 秀人


(あらすじとデータ)

「奥右筆秘帳」シリーズ11巻目。
前回の「墨痕」の後始末的な位置づけの本巻。
伊賀者が単独行動で狙ってきたり。
島津の女捨てかまりが、大奥で自爆テロしたり。


(私はこう読んだ)

内容そのものに目新しさはないものの、相変わらずお父さんはモテモテ。
ドキドキするくらいモテモテ。


天下 奥右筆秘帳 (講談社文庫)

天下 奥右筆秘帳 (講談社文庫)

  • 作者: 上田 秀人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/12/14
  • メディア: 文庫



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墨痕 [歴史/チャンバラ(日本)]

タイトル    墨痕
作者     上田 秀人


(あらすじとデータ)

比叡山で覚蝉と英才を競った深園が登場。
倒幕のため家斉暗殺を目論む。
その舞台は大奥。

奥祐筆シリーズ


(私はこう読んだ)

今回の主役は、生臭坊主覚蝉。
これだけ引っ張っといて、そこか!という、
贅沢な展開に痺れます。

そして、このシリーズのウリである、お役人の意地悪さが、
またしても光る巻でした。
特に、奥右筆を出し抜こうとした大奥が、
表右筆を使ったことによる弊害を、知っていながら、
「さて、どうしますかな、うふふふふ」
「まあ、わたしたちには関係ありませんよ、へへへへへ」
みたいな役人トークが、いかにも今もありそう感にあふれててステキです。
あ、でも、そういう会話は女子トイレとか給湯室なんかでも、
よく見かける展開かも。
古今男女の別なく、組織に生きる真理なんてもんは、
所詮、そんなあたりにあるのかも知れません


墨痕 奥右筆秘帳 (講談社文庫)

墨痕 奥右筆秘帳 (講談社文庫)

  • 作者: 上田 秀人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/06/15
  • メディア: 文庫



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召抱 [歴史/チャンバラ(日本)]

タイトル    召抱
作者     上田 秀人


(あらすじとデータ)

今回最大のミッションは婿どのの新規お抱えを阻止せよ!
パパは奥右筆のくせに、婿養子申請を書き忘れていたのだ。

一方、家斉は品川で鷹狩りを催す。
しかも、一橋とのサシでの開催である。
ついに因縁の親子対決勃発。
しかし、寛永寺お山衆が同時に動き出しており…

奥祐筆シリーズ


(私はこう読んだ)

すっかりドスのきいていた嫁が恐くていい。
これを可愛いものとして描かないところに、
作者の私生活を見るのは私だけでしょうか(笑)
それでいて、
嫁の尻に敷かれる生きかたっていうのも、悪くないのかもなあ…と、
うっかり思わせられるあたり。
秀逸です。

この巻はシリーズの中でも派手な部類。
以前よりアクションシーンが華やかになってきている気もします。
陰謀の部分は相変わらずですが、
「筆で身を立てている奥右筆を、筆で出し抜けると思うなよ」とかなんとか。
格好良くミエを切るわりに、
やることはチンマリしている役人らしさが、
可笑しくて、恐いです。


召抱<奥右筆秘帳> (講談社文庫)

召抱<奥右筆秘帳> (講談社文庫)

  • 作者: 上田 秀人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/12/15
  • メディア: 文庫



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