海外ファンタジー ブログトップ
- | 次の5件

虚ろな穴 [海外ファンタジー]

タイトル    虚ろな穴
作者     キャシー・コージャ
出版社    早川書房

(あらすじとデータ)

アパートメントの物置の床に、奇妙な穴が開いている。
無限に深く、正体が分からない。

穴に入れたガラス瓶のなかの昆虫は異常な変化を遂げた。

奇妙な穴に魅せられて、
狂っていく若者たちの物語。


(私はこう読んだ)

なんでも吸い込む不思議な穴のはなし
・・・と言って思い出すのは、
やはり、星新一の傑作「おーいでてこーい」でしょうか。
うっかり比べてしまうと、
同じへんてこな穴があるってダケの発想の話でも、
こうまで違うか、と
いっそ感慨深く、そういう意味でも面白かったです。

このお話、
なにかと下品でグロテスクな展開になるので、
お気に召さないむきもあろうかと思いますが、
個人的には、過ぎたるはなんとやら、で
どっちかと言えば笑えちゃう感じかな、と。

ホラーとしては、すごくショッキングなわけでもないけど、
そこそこ面白いアイデアもあるし。
最終的にはそこはかとなく「悲しい怪物」の物語になっているので、
青春小説としても、それなりに良いと思うんです。

結構、楽しかったです。



虚ろな穴 (ハヤカワ文庫NV)

虚ろな穴 (ハヤカワ文庫NV)

  • 作者: キャシー コージャ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1999/05
  • メディア: 文庫



nice!(8)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

弟の戦争 [海外ファンタジー]

タイトル    弟の戦争
作者     ロバート・ウェストール
出版社    徳間書店


(あらすじとデータ)

優しくて風変わりな弟は、
どういうわけか、
ときどき世界の誰かと
突然つながってしまう。

弟が12歳のとき、
「ぼくはイラクの少年兵だ」と言い出した。
海の向こうでは、湾岸戦争が始まっていた。


(私はこう読んだ)

どうもウェストールには毎度やられます。
邦題がちょっと恥ずかしくて、読んでなかった本作ですが、
やっぱりやられました。

素晴らしいです。

そして、怖い。
こういう戦争の語り方もあったのか、と。
目からウロコでした。


弟の戦争

弟の戦争

  • 作者: ロバート ウェストール
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 単行本



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

冷たい心の谷 [海外ファンタジー]

タイトル   冷たい心の谷
作者     クライブ・バーカー
出版社    ソニーマガジンズ


(あらすじとデータ)

ルーマニアの修道院に封印されていた悪魔の部屋を、
ハリウッドに移築した美貌の女優は、
その部屋の魔法性によって、不老不死となって100年あまり、
今もひっそり暮らしていた。
悪魔の部屋に入れなかったので、老いて死んでしまった、
他のハリウッドスターの亡霊たちに囲まれて。

そこへ、現代のハリウッドスターが引っ越してくる。
中年になった落ち目のアクションスターが、整形手術に失敗したため、
静養を余儀なくされたのだ。

ざわめく幽霊たち。
そして、恋に落ちる不老不死の女優。


(私はこう読んだ)

エロさもグロさもそれなりに、
良くも悪くも、バーカーらしいダークファンタジーだなあ、と思いました。

情景のイメージは、さすがに美しく。
かつ滑稽であるあたりは、
確信犯らしく、エゲつなくて楽しかったです。


ネタバレありの感想はつづきで。


冷たい心の谷〈上〉 (ヴィレッジブックス)

冷たい心の谷〈上〉 (ヴィレッジブックス)

  • 作者: クライヴ バーカー
  • 出版社/メーカー: ソニーマガジンズ
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 文庫


続きを読む


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:
- | 次の5件 海外ファンタジー ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。