八墓村 [探偵ミステリー]

タイトル    八墓村
作者     横溝 正史


(あらすじとデータ)

ご存知、金田一物の傑作。

若き男前の遺産相続人の目の前で、
次々起こる奇怪な殺人。
それは、血みどろな伝説を思わせる
陰鬱な連続殺人だった。

さばけた美女である未亡人。
双子の老女。
不倫を秘めたお姉さん。
ちょっと足りないカワイコちゃん。
盗癖のある尼さん。
そして、洞窟。
呪いの地。
陰惨な伝説を持つ旧家の秘密。
これでもか、これでもかなネタの大盤振る舞いで、
これぞTHE横溝。

伝説の猟奇殺人・津山三十人殺しに想を得て書かれた。


(私はこう読んだ)

小学生の時に読んだきり、金田一物は
全然読み直してなかったのですが。
耕助さんが素晴らしくかわいい!ことに、目覚めました。

と同時に。
過去、見てきた映像化された耕助さんは、
ちょっと違うなあ、と。
どもりのきつい小男、という役柄は、
男前役者がやっちゃダメでしょう。
ギリギリ石坂浩二。
今なら、浜田岳くんかな、って思うんですが、
どんなもんでしょ。

だって、八墓村の耕助さんは、
ほんっとうに働いてないんですよね。
もちろん、そこが萌えなわけで、
よっ、分かってるなあ、横溝!
と、思わず掛け声のひとつも張りたくなるってもの。
オタク心をくすぐられます。

それから、
横溝の文章の美味さに、改めて驚きました。
金田一物は他の作品にくらべて、
コミカルな部分はあるし、文体も砕けているので、
なんとなく下に見ていた観があったのですが、
いやはや、小説として面白いし、
美しいし。
さすがだなあ、と改めて惚れ直しました。

八つ墓村 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

八つ墓村 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

  • 作者: 横溝 正史
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1971/04
  • メディア: 文庫



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