線の波紋 [探偵ミステリー]

タイトル    線の波紋
作者     長岡弘樹


(あらすじとデータ)

短編連作形式のミステリー。

談合・・・・誘拐された幼女の母親。いたずら電話
追悼・・・・殺された男の友人。横領を見つかって
波紋・・・・誘拐犯を追う女刑事。その恋した相手
再現・・・・誘拐&殺人の真相。オタクのお母さん
エピローグ・・・・殺された男が笑っていた理由


(私はこう読んだ)

ズバリ、素晴らしいです。
ミステリーとしての目新しさはないものの、
構成が上手いので、読後の充足感はなかなかのもの。
こういう情報の切り捨てかたの上手な
小説は好きなんです。

ずいぶんと繊細なタッチなので、
書き手は女性かと勘違いしたほどの、細やかさ。
テーマは「疑心暗鬼と優しい嘘」といったところなんだけど、
その切り口が、また、意地悪なんだな。
犯人はゲンミツにキモチ悪いし。
それでいて、平成的な生温さもあって、バランスがいい。
地味だけど、傑作だと思いました。


線の波紋

線の波紋

  • 作者: 長岡 弘樹
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/09/29
  • メディア: 単行本



あ。
そういえば、
「ごはんが二人前必要」な意味は最後まで分からなかったんですが、
それってヤラれた?
それとも、
少食な人と幼児の食事なら二人前は必要ないと解釈したのが、
不正解

とはいえ、もういっぺん読み直す気はなく。


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