探偵はバーにいる [探偵ミステリー]

タイトル    探偵はバーにいるススキノ探偵シリーズ
作者     東直巳


(あらすじとデータ)

ススキノをうろついて生きている主人公は、
見た目はムサいけど、中身は案外ナイーブな奴。
めんどクサ男の依頼をウッカリ受けてしまい、
退屈しのぎの人さがし。
ただの女子大生と思いきや、
ガッツリ売春していた失踪人は、
どうやら道内話題のラブホ殺人に関わっていたらしく…


(私はこう読んだ)

ユルッぽさが気持ちいい、実に計算された作品だなあ、と
いうのが読後の感想でした。
意外と骨太なのに、
意外と狂暴なのに、
なんだか柔らかく許されている主人公の、
思わぬ人徳が読みどころ、かな。
展開に無駄がなく、
ほどよくシニカルで、
男の子らしいメランコリックさがハードボイルドでよろしい。

ハードボイルドといえば、
主人公の汚部屋の描写のセンスは好きだなー。
だいたい、この手の主人公の部屋は
絶対にキレイであってはいけないと思うのですよ。
汚部屋というのは、猪突猛進型の生活と、
無駄かもしれない「何か」を、けれど切り捨てることができない性格を現すわけで、
それがハードボイルドじゃない?とね。

ずーと呑んでるお話で、
電車で読むより、
お酒飲んだり、ゴロゴロしたり、
まったりしながら読んだほうが
いい小説かも。


探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)

探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 東 直己
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1995/08
  • メディア: 文庫



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