昭和史発掘 1 [歴史/チャンバラ(日本)]

タイトル    昭和史発掘
作者     松本清張


(あらすじとデータ)

・陸軍機密費問題…田中義一の政治資金は大正のシベリア出兵時使途不明金か
・石田検事の怪死…政治的事件を精力的にこなしていた判事の暗殺疑惑
・朴烈大逆事件…関東大地震にともなって勃発した朝鮮人虐殺後のスケープゴード
・芥川龍之介の死…自殺の気分
・北原二等卒の直訴…軍隊における部落民問題


(私はこう読んだ)

清張が切り取った昭和という時代は、びっくりするくらい野蛮です。
政治家は不潔な無能者で、国民はお人よしで無知でご都合主義。
たまに気骨がある人間が目の前に登場すると、および腰になったり、
過剰に反応して相手を闇に葬ったりする。
わりとダメダメな日本人史です。

個人的には知らない話ばっかりで、
しかも背景もピンとこなかったので、難しかったです。
例えば、部落差別なんて、どれくらい酷かったか見当もつかない、とか。
ホント、本でしか知らないし。
政治とカネの話も、自分と関係なさすぎて、ハア…?って感じ。
むしろ、石田検事暗殺とかが、
二時間ドラマみたいで分かりやすかったんですが、
このセンスは我ながら問題かも。

芥川龍之介論は、結構的をえてるというか、
かなり真っ当なんじゃないかと思います。

いろいろと目からウロコで面白かったです。

昭和史発掘〈1〉 (文春文庫)

昭和史発掘〈1〉 (文春文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 文庫



nice!(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。