ユダヤ警察同盟 [SF]

タイトル    ユダヤ警察同盟
作者     マイケル シェイボン


(あらすじとデータ)

うらびれたホテルで暮らす麻薬中毒者が殺された。
偽名で泊まっていた彼の正体はユダヤ教ヴェルボフ派のレベの息子、
かつて救世主として育った男だった。
堕ちたカリスマを殺したのは誰か。

1940年代、アラスカシトカ地区にユダヤ人を受け入れた難民救済の
法律の期限切れを2ヵ月後に控え、
アラスカを追われることに決まった混乱した町で
事件を追う刑事が見たものは・・・。


2007年、ネビュラ賞 長篇小説部門・サイドワイズ賞受賞
2008年、ローカス賞 SF長篇部門・ヒューゴー賞 長編小説部門受賞


(私はこう読んだ)

リアルな設定と徹底した架空の町の描写で
卓越した説得力を持つSFです。
もう、アラスカにはユダヤ人地区が存在しているんじゃないか、と
錯覚を覚えるくらい。

伏線の使い方なんかはサラッとしているものの、
ミステリーとしても不足のないまとめぶり。
うっかりしたら普通にミステリーとして面白いので、
SFであることを忘れます。

境界線の知者ジンバリストや、
ユダヤ人とインディアンのハーフである主人公のいとこなど、
キャラクターも面白くて、楽しく読みました。
傑作です。



ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: マイケル シェイボン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/04/25
  • メディア: 文庫



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