ありふれた手法 [SF]

タイトル    ありふれた手法
作者     星 新一


(あらすじとデータ)

昭和の名匠・ショートショート集。
収録作品のタイトルとそのメモは下記「収録作品リスト」で。


(私はこう読んだ)

基本的にスマートでクールな作家ですが、
ネタはブラックを通り越して「ハンパねえ怖え」ことも多い星新一です。

本書でも、ジワッと怖い「異端」や、奇妙なあと味が残る「数学の才能」、
むしろ長編のイントロダクションにしてみたい「忘れ物」など、
洗練されたホラー小話の秀作が目をひきます。

でも、一番好きなのはファンタスティックな「レラン王」。
たいへん可愛らしいお話で、憎めません。

相変わらず、あとがきも面白いんですが。
本人いわく、星新一という作家は民話作家なんだそうな。
なんだか、ちょっぴり納得です。


ありふれた手法 (新潮文庫)

ありふれた手法 (新潮文庫)

  • 作者: 星 新一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1990/11
  • メディア: 文庫


総合診断所…妄想コーディネーター
捨てる神…ダメすぎて引っ張りだこな社員
風と海…世界の果てで林檎を食べて
石柱…村人が水をかけてゆく石
あの星…UFO、彼らのブーム
吉と凶…正反対の結果が出た占い
天使…天国の労働事情
名前…別の名前でハガキが届く
山道…夢でみた道に隠し財宝が
数学の才能…見知らぬ青年がうちの墓参りを
夜の山道で…宇宙人に心酔
監視員…軽犯罪者を監視するひと
職業…凄すぎる手品
振興策…幽霊で町興し
レラン王…アトランティス最後の王
ある土地で…運のいい人だけが住んでいる
異端…ひとりだけ幽霊をみないひと
サイドビジネス…呪いで復讐
てがかり…死んだ日から被害者の身元を占う
仲間…ふたりで願うと叶う
ふりむいた顔…のっぺらぼう
湖で…白い狐を助ける
交錯…未来夢を交換
決断…冒険をするには家族の承諾が
波長…未来の幽霊が殺人教唆
あるいは…不老不死の薬を開発
忘れ物…タクシーに大金が
一流のカジノ…賭けに絶対勝つジンクス
ありふれた手法…やらせが成功
現象…生き物に優しくなった人類

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