影をなくした男 [ホラーミステリー]

タイトル    影をなくした男
作者     シャミッソー


(あらすじとデータ)

お金持ちの家で見かけた不思議な男に言い寄られた彼は、
叩けば無尽蔵にお金が出てくる金袋と
自分の影とを引き換えた。

しかし、影を持たないために人々から後ろ指をさされ、
社会生活をできなくなり、
影を取り戻すため、悪魔と交渉することに・・・


(私はこう読んだ)

なんて可愛いホラーでしょう。
なにより楽しい作品です。

名作の誉れも高い本作なのに、
どうして読んでなかったのだろう?
というくらいに、妙に嬉しく、
テンションが上がる作品でした。

今で言うと、
このユーモアセンスはなんとなく
ジョナサン・キャロルを思い出します。
悪魔がエッチなのも良いし。
ファンタジックな主人公のキャラクターも可愛い。
ポケットのお金持ちも「きゃー」でした。

岩波文庫に並ぶだけあって、
難しく読めば読めそうな物語ですが、
いやいや、このメルヘンチックな楽しさと、
幻想文学というジャンルの持つ力強さとに、
単純に己を委ねて正解なんじゃないでしょうか。


表紙のイラストもステキ。



影をなくした男 (岩波文庫)

影をなくした男 (岩波文庫)

  • 作者: シャミッソー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1985/03/18
  • メディア: 文庫



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